ヴィクトリアアンドアルバート博物館の取り組み・SNS活用方法
世界の博物館・美術館では「どこにいても楽しめる」取り組みが増えてきています。なかなか気軽に海外へ行けない中、日本にいながら各地のミュージアムを堪能していきましょう!
ヴィクトリアンアルバート博物館の概要
ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(通常V&Aと省略)は芸術とデザインを専門分野とし、そのコレクションの質と内容の豊富さにおいて世界に並ぶものがないと言われます。陶磁器、家具、衣装類、ガラス細工、宝石、金属細工、写真、彫刻、織物、絵画など、3000年余りにおよぶ世界文明の遺物が蒐集されています。
ホームページでお伝えしている取り組み
ホームページTOPには開演時間、チケット予約、アクセス方法などが確認できます。
〈開演時間〉水曜日〜日曜日 10:00-17:45(入場は16:45まで)
〈チケット予約〉展覧会ごと時間ごとなどでチケット予約が可能です
1.サステナビリティへ
V&Aの最大の目標は、アート、デザイン、パフォーマンスを通じて、人々が繁栄する地球に貢献し、持続可能な未来を形作ることです。V&Aは、産業の力を楽観的に信じていた時代に設立されましたが、その歴史の中で、私たちの地球に壊滅的な結果をもたらしたことがわかっています。気候変動や生物多様性の危機に瀕している現在、私たちは芸術と科学を融合させ、創意工夫と想像力を駆使して、大惨事を回避し、すべての人のために持続可能な未来を築く必要があります。私たちは、後に続く人たちのための管財人にすぎないのです。
直訳になっており恐縮ですが、V&Aはエネルギー効率を考えた設計、展示物の削減・再使用・再生利用、また生物多様性を守るため4種類のミツバチを飼育するなど幅広く活動しています。
2.V&Aメンバーシップ
一般公開前の展覧会を、無料でお楽しみいただけます。また、毎週お送りする会員向けEメールでは、展示会のデジタルツアーや、パフォーマー、アーティスト、デザイナーのインタビューなど、ご自宅でも美術館をお楽しみいただけます。また、世界的なコレクションのハイライトをご覧いただくことで、より深く美術館をお楽しみいただけます。
これだけでも十分魅力的な取り組みですが、「アップグレード」なるものも。アップグレード会員になると、友人と一緒に展覧会やメンバーズルームを無制限に利用できるほか、すべての展覧会に無制限にご入場できる特典も。
3.展覧会
常時16もの展覧会を開催。ひとつ一つにページが作成されているため、どのような展覧会なのか、どんな作品があるのかなど大変わかりやすくなっております。下記の展示では、中世とルネッサンスの写本からの2,000を超える挿し木を集めており、展示内の作品もページから見ることができます。
SNSの活用
SNSでは作品紹介を様々な媒体を使って発信していました。内容の差はほとんどないため、自分の好きな媒体で情報をチェックできます。
中でも「Pinterest(ピンタレスト)」は海外のミュージアムでよく活用されています。V&Aのアカウントはこのような感じです。
全体を見ながらお気に入りのものをクリックして詳細を見る、ネットショッピングのような感覚で見ることができます。
・チャンネル登録者数:22.3万人
・本数:1000以上
・2008/08/29 13年前から配信開始
・最高再生回数は5,512,147 回「V&A展示会合板の一部として制作:現代世界の素材」
Store
ミュージアムの特色が色濃く出るショップも見ていきます。「ここでしか買えない」グッツ達…ついつい買ってしまいそうです…!ポストカードやポスターといった定番商品以外を中心にご紹介します。
1.クリスマスのオーナメント
季節のグッツとして、様々なクリスマスのオーナメントが販売されていました。そのままお部屋に飾ってもかわいいですよね。
2.ジュエリー
他のミュージアムではあまりみないジュエリーの数。シンプルなものから印象に残る変わったものまで、数多くのジュエリーを販売しています。左側の寅のネックレスは英国のジュエリーブランドTattyDevineとのコラボ商品。そういえば来年は寅年ですね…🐯
3.ウィリアムモリスのパターンを使ったグッツ達
ロンドン出身のテキスタイルデザイナーであるウィリアム・モリス。自然の草花や鳥などをモチーフにしたデザインが、V&AのStoreでは折り畳み傘やボタンになっています。可愛すぎる…!他にもコースターも販売しております。
最後に
ヴィクトリアンアルバート博物館ではオンラインツアーなども開催、グッツもオンラインで購入可能なようです!日本にいながら作品を知りたい場合はSNSでズームもできますのでぜひ試してみて下さい。
知れば行きたくなる!美術館の取り組みレポート海外編 〜ルーブル美術館〜
趣味が美術館・博物館巡りって素敵だと思うのですが、あまり興味がない方から見ると「高尚な趣味だな」「ちょっと立ち入り難いな」と思われるようで……
知らないと行きにくいし、かといって一人で行くのも作品も何も知らないし…という方に向けて、まずは「美術館」から知ることで楽しめるのでは?!と思っております。
日本国内の美術館においても、海外美術館の所蔵品を集めた企画展は毎年行われており、また、なんといっても海外の美術館は規模が違う…!!
美術館・博物館の魅力を知っていただき、興味を持っていただくべく、まずは世界的に有名な海外の美術館を紹介いたします。
ルーブル美術館の概要
フランスの国立博物館
所在地:パリ
世界最大級の美術館(博物館)であるとともに世界最大級の史跡のひとつで、パリ中心部1区のセーヌ川の右岸に位置する。収蔵品38万点以上。先史時代から19世紀までのさまざまな美術品3万5,000点近くが、総面積6万600平方メートルの展示場所で公開されている。世界でもっとも入場者数の多い美術館で、毎年800万人を超える入場者が訪れ、2018年は初めて1,000万人を超えた。フランスの世界遺産であるパリのセーヌ河岸にも包括登録されている。
ちなみに、日本で一番大きな博物館は東京国立博物館で展示面積約2万平方メートル、美術館だと*国立新美術館で延床面積約4万9,830平方メートル。
東京国立博物館での収蔵品数は約12万件と面積と、ルーブル美術館は面積・収蔵品どちらにおいても3倍近く規模が上回っている。
ホームページ内容
ホームページ:
【1】TOP
ルーブル美術館全体の映像が流れ始めます。ワクワク。
【2】コロナ対策
こちらもしっかり記載されております。
タイムスロットの予約は、入場無料の訪問者を含め、必須です。政府の勧告に従い、12歳2か月以上のルーブル美術館を訪れるすべての訪問者はヘルスパスを提示する必要があります。 11歳以上のすべての訪問者はフェイスマスクを着用する必要があります。
別ページでは動画での説明もあるため、言語がわからなくて大丈夫です!
2021年11月時点での内容はこんな感じでした。
決められた時間枠での予約が必要
- 混雑している場合予約ができない可能性があるため、事前にオンラインチケットを予約・購入しておくことがおすすめ
- オンラインでの購入はカード支払いのみ
- 政府の勧告により、12歳2ヶ月以上の入場者は、**ヘルスパスの提示が必要*2
- 11歳以上の来館者は必ずマスクを着用(美術館でのマスクの用意はない。)
- 美術館に入る前に必ず手指消毒のディスペンサーを使用すること
- 館内では社会的距離を置くルールと予防措置を尊重すること
- 独立したツアーガイドは、最大25人のグループを連れてくることができます。ただし、社会的距離を保つために、ヘッドセットとマイクの使用が義務付けられる。
- 美術館内のレストラン・カフェは状況により営業時間が変更になる可能性あり。
開館時間は、火曜日を除く毎日、午前9時から午後6時。
再入場はできないため、しっかり計画を立ててから入場した方が良さそうです。
【3】取り組み
1. バーチャルツアー
海外渡航が難しい時でも楽しめるバーチャルルーブル美術館。他のフロアも公開されております!
2. 子供向け作品紹介
アニメーション動画での作品紹介など、楽しく学べるコンテンツが揃っています。
3. コンサートのYouTube配信
本場のコンサートが聴けてしまいます…!
4. ひとつの作品を深掘り!
こちらは世界一有名といっても過言ではない「モナ・リザ」について、技法や展示方法の工夫などがまとめられています。
SNS
・チャンネル登録者数:8.89万人
・本数:1000以上
・2009/09/08(12年前)から配信
・最高1,617,912 回視聴(2019/03/29)「ルーヴルピラミッドは30周年を迎えます!」
Store
ミュージアムショップ好きなんです…。各ミュージアムオリジナルグッツは、ひとつ持っているだけでおしゃれ上級者に見えるアイテムばかりなのでご紹介いたします!
e-Shopも開設されているところが多く、ついつい買ってしまいそうです…。
https://boutique.louvre.fr/collections/barbapapa-au-louvre
1. バーバパパとのコラボ商品
日本でも人気なバーバパパがルーブル美術館収蔵作品に変身しています!可愛い…。マグカップやパズル、トートバックなどアイテムの種類も豊富でプレゼントにも良さそうです。
2. 日本の漫画
日本のマンガ家の中でも親仏である谷口ジローさんの作品もございます。谷口さんは生前1か月かけてルーブル美術館を調査しており、ルーヴル美術館/フュチュロポリスコレクション15周年を記念し彼に敬意を表して、日本で最初に出版されたオリジナルのカラー版を、8ページ追加し、ブラックホワイト版のみで出版しているそうです。
3. ゲームも!
ルーブル美術館バージョンのボードゲームもありました。私が知っているのは「monopoly」のみでしたが…汗 みなさんがやったことのあるゲームのルーブルバージョンもあるかも知れません。
まとめ
ルーブル美術館では展示室の規模にとどまらず、さまざまな取り組みにおいて美術館を楽しくする工夫が詰め込まれていました。こういった最新鋭でどんな来場者でも楽しめる取り組みが世界でもっとも入場者数の多い美術館を実現させているようです。
他の海外美術館もまとめていき、比較レポートも作っていこうと思います。